歩行を極める!

以前より、歩行についてお話してきました。特に前回では、歩行を各相に分類したときの初期接地(IC)についてお話しました。

前回のお話のポイントとしては、初期接地(IC)の際に膝の完全伸展や骨盤の適度な前傾が維持できないと、足を大きく前に出して踵接地をしてその衝撃を臀筋やハムストリングスで吸収するという流れができなくなってしまい太ももや足首に過度な負荷がかかってしまう(太くなってしまう)ということが考えられます。 

今回は、荷重応答期および立脚中期についてお話していきます!

荷重応答期(LR)
荷重応答期では、初期接地における筋活性が継続するとともに大臀筋下部も活性します。そして、それら筋活性は立脚中期に近づくにつれて抜けていきます。
床反力モーメントが膝の裏を通過するため、膝を屈曲させようとする方向に働くことから膝の伸展筋である大腿四頭筋なども膝が潰れないように活性化します。

立脚中期(MSt)
立脚中期では、片脚立位の状態となるため足関節、膝および股関節の安定性が大切となります。
一般的に歩行時に頭部の位置が変わることはほぼありませんが、この立脚中期においても足部のアーチが潰れることで頭部の位置調整が行われています。
ICと同じように膝のほぼ完全伸展が求められます。
ICに限りなく近づいている状態の時に中臀筋が働いていき、そこから小臀筋や大腿筋膜張筋というような股関節の前方に位置する股関節の安定性に寄与する筋群が働いていくイメージとなります。
立脚中期ではトレンデンブルグなどの歩行障害が見られることもあります。
片脚立位となるため支持脚に完全に体重が乗っていると思われがちですが、決してそのようなことはありません。床反力は支持脚に対して真っ直ぐにかかっているわけではなく、次の脚を出していくために体の中心に向かってかかってきます。そのようなことを考えると完全に支持脚には乗らないということがお分かり頂けるかと思います。

今回は荷重応答期および立脚中期についてのお話をしてきました。
難しい内容ではあると思いますが、歩行は身体に対して大きな影響を与えていますのでしっかり理解することが大切だと考えます。

この続きは次回のブログでお話していきます!

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