脊柱の重要性とは?

以前のブログにて、脊柱の概要についてお話させて頂きました!
今回を含め数回にわたって、より実践的な脊柱の運動療法について解説していきます!

以前お話したように、脊柱には湾曲が存在し、その湾曲があることで衝撃を吸収することができ、メカニカルストレスという力学的な刺激を軽減することができるのです。
具体的に見ていくと、Nを湾曲数、Rを抵抗力とすると、R=Nの2乗+1と表されます。つまり、湾曲数が0のときは抵抗力が1、湾曲数が1のとき抵抗力は2、湾曲数が2のとき抵抗力は5、湾曲数が3のとき抵抗力は10となります。本来の人間の脊柱の湾曲数は3つであるため、湾曲がない場合と比べて10倍の抵抗力、つまり衝撃吸収能力があるのです。

また、筋出力という観点からも脊柱の湾曲は非常に重要な役割を果たします。
例えば、走る時、床反力という地面を蹴ることで生まれる力を得て前に進みますが、この時床反力は足で地面を押した分だけの力がそのまま反対方向に帰ってくると言われています。これを作用・反作用の法則と言います。
脊柱の湾曲が少ない状態だと、この床反力が大きくなった時にそれを吸収するということが困難になり、どこかを痛めてしまう可能性が出てきてしまいます。人間の身体は、それを自然と防ぐように、怪我をしない程度に出力を抑える反応が起こってしまうため筋出力が低下してしまうのです。

脊柱の湾曲が小さくなってしまう理由の一つとして、内臓体性反射という反応が挙げられます。これは、内臓からの司令を自律神経を介して脊柱に伝達し、そこからさらに体性神経を介して脊柱起立筋などの筋肉に緊張を生むような形となってしまいます。よく言われる「フラットバック」という姿勢などにつながってしまうのです。

以上のように、脊柱の湾曲は、メカニカルストレスを軽減し、結果的に筋出力にまで影響を及ぼす非常に重要な要素となってきます。
具体的にどのように脊柱を評価するのか、どのような運動療法があるのかということについては次回以降お話していきます!

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