変形性膝関節症を防ぐ!

以前より、膝疾患についてのお話をしてきています。

前回までは、腸脛靱帯炎および鵞足炎についてのお話をしました。
腸脛靱帯炎の場合、腿の外側にある大腿筋膜張筋や腸脛靱帯、外側広筋などが緊張していることが考えられます。
これらの筋群をリリースすることで少しは疼痛が改善することはあり得るでしょう。
鵞足炎の場合、鵞足に付着する縫工筋・薄筋・半腱様筋のいずれかの炎症が原因となり、それぞれの筋肉を伸長させて疼痛が出たものが原因であると考えられます。そして、その筋肉はリリースの対象となります。
しかし、これはあくまで対処療法でしかなく、大切なのはなぜその痛みが起こってしまっているのか、その根本にアプローチすることです。

今回は、変形性膝関節症についてのお話をしていきます!

変形性膝関節症とは、膝の機能低下に伴い軟骨などがすり減るなどして骨が変形し、疼痛を感じる症状です。

変形性膝関節症は内反膝つまり、O脚のような人に多いとされています。
また、高齢者にもよく見られる症状であり、その理由としては筋力低下、関節の摩耗、骨盤後傾などが挙げられます。

変形性膝関節症の問題点としては以下のようなことが挙げれます。

・膝を伸ばし切ることができない。
本来、膝の安定性に対して非常に重要な役割を担っている外側側副靱帯や前十字靭帯が膝が伸び切らないことで機能しにくくなってしまいます。その結果、外側側副靱帯の代わりに腸脛靱帯が働くようになります。そうすると腸脛靱帯が過剰に働くことにより以前にお話ししたような腸脛靱帯炎などのリスクにもつながります。

→膝への床反力が大きくなる
本来歩行時、着地の瞬間から立脚中期にかけて膝が伸びるのが正しい歩き方となりますが、膝が伸び切らないことで衝撃をうまく吸収することができず、膝に対する負担が強くなってしまいます。

こうしたことをトレーニングに落とし込むと、膝を伸ばし切らないスクワットなどはかなりリスクが高い、内転筋や内側広筋など内側の筋肉のトレーニングが大切になるということが言えるでしょう!

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