呼吸と姿勢・自律神経の関係について

今回は、前回のブログでも取り上げた「生物の発達と呼吸」の第2弾です!

人間は、興奮状態となったり、恐怖を感じたり、パニックになったりすると横隔膜を使った呼吸がしにくくなります。交感神経優位になることで横隔膜は使いにくくなるというのは前回お話した通りです。

また、肩が上がっていたり、腰を反っていたりという姿勢不良があることでも横隔膜は使いにくくなります。

人間は、横隔膜の使い方が特殊だと言われています。四足歩行の動物であれば、歩いているだけで慣性の法則により横隔膜の動きが助長されます。また、カンガルーのような動物は垂直方向にジャンプするためその方向に横隔膜は収縮しやすいです。しかし、人間は、垂直方向に横隔膜が収縮して内蔵を押し下げることで胸郭を広げて酸素を取り込もうとしますが、このような横隔膜の収縮方向と歩いたり走ったりして進む方向が異なるという点で特殊だとされています。
また、深呼吸やブレイジングといったことを通して意識的に呼吸筋を使うことが出来るという点でも特徴的だと考えることができます。

このような人間の呼吸特殊性はなぜ生まれるのでしょうか?それは、脳の肥大化が関係していると言われています。
脳で消費される酸素量は筋肉で消費される酸素量の約20倍であると言われています。このように脳が肥大化している人間では、より大量の酸素量が必要となり、横隔膜を使って多量の酸素を吸い込めるような構造となっているのです。

先述したように、自律神経系や姿勢不良と呼吸は大きく関係しているため、例えば多裂筋といったインナーマッスルを活性化することで横隔膜が腰椎の安定筋としてではなく、呼吸筋という本来の働きを誘導することができるのです。

これらの事を考えると、呼吸を改善することで姿勢や自律神経が整ることが考えられます。当然、逆も然りです。

1日約2万回行っていると言われる呼吸。私たちが思っている以上にその影響は大きいようです。

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